昆虫あれこれ

パタリと潔ぎよく

  パタリと潔ぎよく

死について考えている。厳かで静かなるかな。

虫たちは小屋の隅っこで、土の上で、茂みの陰で、パタリとある日死んでいる。
死んだ途端に別の虫がやってきて、こいつは運が良いとばかり、せっせと巣に運んで片付けて(餌にして)しまう。

横たわる蝶たち。転がる甲虫。固まったままのダンゴムシ。
死んだ虫も、そういえばあまり見たことがなかった。

ガラス細工のようなトンボの羽は、ある日突然、無数に落ちていた。ツバメの仕業。

死に際を見せないという猫をはじめ、死後をも案じる人間のような動物たちと違い、虫たちは実に潔ぎよくパタリと死ぬ。

それがどこであっても「ここまで」というところで。
そういう生き方に、少し憧れる。

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