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「やさしく、つよく、おもしろく / ながしまひろみ 著」

  「やさしく、つよく、おもしろく / ながしまひろみ 著」

マンガは子供の頃から馴染みがなかったので、自分としてはちょっと珍しい選択。
読み始めると何というか、懐かしさとか切なさとかも含めた「子どもの時の言いようのない心許なさ」みたいなものが、強く押しかけてきた。

一人っ子ではなかったけれど、同じ母子家庭の少し影った心細い空気、役割を演じるようについおどけてしまう感じ、いつも母親に機嫌良くいてほしいと願う気持ち。
幸不幸というはなしではなくて、子どもは大人よりずっと、空気を読んで読んで気を遣って生きている。
そうだった、かつて確かにこんなだった。

ざらっとして、でも頁数のわりに軽い(嵩高紙の一種かな)本の質感と、優しく豊かな絵で綴られる世界がとても合っていて、全体の佇まいが何とも言えず好ましい。

マンガと書いたが、マンガというよりもエッセイのような、ひりひりとじんわり、そのどちらもが処女作とは思えないほど驚くべき正確さで閉じ込められている。

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