ただいまと言える場所

夫婦別寝

  夫婦別寝

誰にも聞かれないけれど、いちにちの内で好きな時間帯は、と問われれば夕方だと答える。

子どもの頃からずっと、夜が怖かった頃には憂鬱を伴いながらも、変わらず夕方は好きな時間帯だ。
「切なさ」という感情を目に見える形にするならば、夕方の空じゃないだろうかと思う。

西東の差は当然あれど、傾いた陽射しが朝日と夕日でどう違うのかと問われれば、空気に含まれる細かな光のカケラたちが、力を放っているかどうか。

言うまでもなく朝日は光が満ち満ちてくる気配を含んでいる。そして夕方は失われゆく切なさが。

夫に言わせると、人はDNAレベルで朝型と夜型がすでに決まっているらしい。何度チャレンジしても早起きが出来ない私は、低血圧のせいもあるけれど夜型に違いない。

夫は文句なくの朝型。
新しいいちにちを、日の出からワクワクと楽しめる朝型に長いこと憧れている。

けれど、悲しいかな20時に寝ようが24時に寝ようが、もっといえば前日を丸いちにち寝て過ごそうが、目覚ましをかけなければ8時半前には目が覚めない。

そんな私たち夫婦は、それぞれが仕事場を兼ねた個室を持ち、別寝という暮らしを選んだ。日がないちにち顔を合わせているので、夫もひとり時間が欲しかろうという考えもあった。

夫の部屋はコンパクトな秘密基地

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