野犬と暮らす

ほんのちょっと、感じる

  ほんのちょっと、感じる

ハンナは避妊手術できっとまた心の扉が閉まってしまうだろうと思っていたところ、逆のことが起きた。
日帰りとはいえ病院という「怖いところから救ってくれた!」とまでは思っていないだろうけれど、ホルモンバランスが変わったせいなのか、情緒が劇的に安定したのである。

笑顔が出てよく遊ぶようになった

今までは、ものすごくほんのちょっと慣れたかなというところから、ヒート開始で再び野犬さんにという感じで、一進一退を続け引きこもりぶりは全く解消されていなかったのが、割と頻繁にクレートの外に出てくるようになった。
これにはもちろん、ニナとデューイが破壊の限りを尽くして小さい方のクレートへ「入りにくくなった」という点も作用している。

主犯の満足げな近影

けれど、トイレシート掃除のたびにおやつをそっと置いてあげるという餌付けとも言える行為を繰り返したところ、ゲージに近づくと顔をだして「美味しいものかな」という期待の眼差し(恐らく)を向けてきたり、クンクンと鼻鳴きをしたり、おやつは置いたそばからすぐに食べる(これまでは人の気配がなくなるまで決して口にしなかった)という進歩を遂げたのだ。

ニナとデューイは体重20kgのあたりを前後し続けすっかりハンナ(15kg)より大きく小太りさんになり、日夜プロレスを繰り広げる。大きい方のクレートも会場になることは度々で、そうなると困惑したハンナが出て来て「助けて」と言わんばかりに視線を送ってくる。
「ニー!デュー!そこ出なさい」と呼ぶとプロレス状態のまま転がり出て来て、ほっとしたようにハンナがシュルッとクレートに収まるという状況。

勢いが暴力的

ほんのちょっと、ほんのちょっとではあるが、ハンナと心が通ってきたように感じる。サプリよりも効果は感じる。

我が家では「ワンソック」と読んでいるが、私たちが帰宅するのであれ、宅配であれ、外に人の気配を感じると(特に車の場合に激しく)ハンナは吠えたてる。
入っていって、手を差し出すと何度も嗅いで確かめて、そうすると鳴き止む。(しばらくは吠え続けられ心境複雑なのだけれど…)

ちょっと文句のようにも聞こえる「キュゥーン」という鳴き声と共にクレートに引っ込む様子は「なんだあなたたちなのね驚かさないでよ」とでも言っているようにも思えて、ほんのちょっとだけ認めてくれたように感じる人間たちなのであった。

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