野犬と暮らす

野犬の保護とお金の話 子犬を引き取って半年間の成長と

  野犬の保護とお金の話 子犬を引き取って半年間の成長と

2月末に、野犬の母犬と子犬4頭を山口県から引き取り、およそ半年が経過した。
3月末に子犬1頭、4月頭に子犬もう1頭が里子に出て、現在は母犬1頭と子犬2頭。
何の準備もなく突然野犬を迎えた我が家の状況を記すことで、野犬の保護や保護犬を家族に迎えようと考えている方の、参考になればさいわい。

子犬たちの成長写真は、こちらの記事で。
ダイジェスト版 成長&変遷まとめ

子犬たちの体重変化

子犬を保護したのは、おそらく生後1か月くらい。
犬たちが我が家にきた当日はいろいろと大変なことがあり、翌日獣医さんへ。
そのときの体重は、女子2頭が約1,800グラム、男子2頭が約1,600グラム。
子供のころから常に犬がいたけれど、子犬ははじめて。
獣医先生の「毎日体重が増えていれば問題ないです」という言葉により、ペット用の体重計を購入。
3月4日からは毎朝のブラッシング時に計測している。
以下、代表の1頭(黒色女子のニナちゃん)の1週間ごとの体重変化を書き留めておく。

3月4日(月) : 2,110g
3月10日(日) : 2,525g (+415g)
3月17日(日) : 3,035g (+400g)
3月24日(日) : 3,785g (+750g)
3月31日(日) : 4,535g (+750g)
4月7日(日) : 5,340g (+805g)
4月14日(日) : 5,985g (+645g)
4月21日(日) : 6,740g (+755g)
4月28日(日) : 7,480g (+740g)
5月5日(日) : 8,525g (+1,045g)
5月12日(日) : 9,100g (+575g)
5月19日(日) : 10,120g (+1,020g)
5月26日(日) : 10,905g (+785g)
6月2日(日) : 11,685g (+780g)
6月9日(日) : 12,330g (+645g)
6月16日(日) : 13,125g (+795g)
6月23日(日) : 13,340g (+215g)
6月30日(日) : 14,395g (+1,055g)
7月7日(日) : 15,525g (+1,130g)
7月14日(日) : 15,780g (+255g)
7月21日(日) : 15,475g (-305g)
7月28日(日) : 16,715g (+1,240g)
8月4日(日) : 17,045g (+330g)
8月11日(日) : 17,730g (+685g)

毎日100グラムずつくらい大きくなった。
ころころした子犬でいる時期なんて、本当にあっという間。
すぐに大きくなる。
中型犬は1年間くらいは成長するらしく、この子も20kgくらいになるかもしれない。

保護犬たちの診療記録と費用

まず、すべての子犬たちに必要となる費用がある。

  • ワクチン接種
  • 狂犬病予防注射
  • 畜犬登録費
  • フィラリア予防
  • 避妊去勢手術

以下それぞれ詳しく書くけど、先にまとめると、1頭で

 ワクチン:15,000円
 狂犬病:2,800円
 畜犬登録:3,550円
 フィラリア・ノミダニ(6ヶ月分):13,700円
  避妊手術(女子):41,000円
合計:76,050円。

※再診料・診察料等含まず。

これが、子犬が生後6ヶ月くらいまでにかかる必須の医療・登録費の目安。

ワクチン接種の時期と費用

ワクチンは必ず接種する必要がある。
接種は基本的に3回で、3回目が終わってしばらく経つまで、お散歩はできない。
※ワクチン摂取時期と子犬の社会化期は時期が重なるので、獣医さんによってはワクチン接種よりお散歩を重視することもある。

1回目の接種は、生後6〜8週齢。
2回目はその約4週間後。
3回目はさらに約4週間後。
ワクチンは接種してから抗体ができるまでに時間がかかるので、3回目の接種後7〜10日くらいでお散歩OKとなる。

うちに迎えた野犬の子犬たちは、以下のスケジュールで進んだ。

・1回目:3月14日
・2回目:4月9日
・3回目:5月9日
・お散歩デビュー:5月19日

ワクチン接種費用は、接種するワクチンや動物病院によって異なる。
5種混合ワクチン、8種混合ワクチンなど種類があり、うちの子犬たちは5種混合ワクチンを接種した。

うちに来た野犬の子犬たちがいっている動物病院では、5種混合ワクチンが1回5,000円。3回全部で15,000円。
とてもいい獣医さんで、保護犬だということで全部半額にしてくれて、3回で1頭7,500円だった。
4頭いるのでとても助かった(うち2頭は途中で里子に出た)。
ただ、これはワクチン接種の費用で、獣医さんにかかるには毎回再診料がかかる。うちの主治医さんは再診料500円なので、毎回この500円がプラスされる。

狂犬病予防注射の時期と費用

狂犬病予防注射は法で定められた義務で、生後91日以上の犬を飼い始めたら30日以内に受ける必要がある。
子犬を保護した場合は、3回目のワクチン接種から1ヶ月後が目安。
狂犬病予防注射は毎年1回受ける。
混合ワクチンは毎年受けることが多いけど、近年では3年に一度とか、変わってきているらしい。

我が家の保護子犬たちは、6月4日に狂犬病予防注射を接種した。
狂犬病予防注射は1頭1回3,000円くらい。
うちの獣医さんは2,800円だった。これに再診料がつくので実質1頭3,300円。
このときにはもう2頭になっていたので、それほどの出費にはならなかった。

畜犬登録の時期と費用

狂犬病の予防接種を受けたら、30日以内に犬を飼っている拠点の自治体に「畜犬登録」をする必要がある。獣医さんで一緒にやってくれたりする。
この登録は犬の一生で1回だけ。
引っ越したら手続きは必要だけど、登録自体は1回。
登録すると鑑札がもらえるので、犬の首輪等に装着する必要がある(法により定められている)。
費用は決まっていて、
・登録手数料:3,000円
・狂犬病予防注射済票交付手数料:550円
で、1頭3,550円

フィラリア予防とノミダニ除け

犬は、蚊が媒介するフィラリア症という病気に注意が必要。
毎年5月末から12月くらいまでの間、フィラリア予防をする必要がある。

そのほかにも、犬は外をお散歩するので、ノミダニ除けの薬も必須となる。
最近ではどちらも一緒になった薬が発売されているので、獣医さんで処方してもらった。

ノミダニ薬は、犬の体重によってお値段が変わってくる。
3月に子犬たちに服薬した「ネクスガード11.3」は、1,500円だった(4頭なので6,000円)。
これは1か月間で効果が切れるので、毎月やる必要がある。

4月には子犬が大きくなってしまったので、「ネクスガード28.3」にランクアップで1個1,700円。
5月も同じ。

6月はフィラリア予防薬入りの「ネクスガード スペクトラ45」に変更。1個2,800円。2頭なので5,600円(と再診料)。4頭じゃなくてよかった。。
7月と8月は大きくなったので「ネクスガード スペクトラ90」にランクアップ。1個3,000円。
3月から8月で、1頭で、

  • 3月 「ネクスガード11.3」:1,500円
  • 4月「ネクスガード28.3」:1,700円
  • 5月「ネクスガード28.3」:1,700円
  • 6月「ネクスガード スペクトラ45」:2,800円
  • 7月「ネクスガード スペクトラ90」:3,000円
  • 8月「ネクスガード スペクトラ90」:3,000円

これに再診料がプラスされる(1回の診察で2ヶ月分まとめて購入したりしたので、毎月ではない)。

粒が大きめなので割って与える
ねこちゃんにはブロードラインを

避妊去勢手術の費用と時期

雄犬は去勢手術、雌犬は避妊手術をする。
できれば、子犬は最初の発情期が来る前に済ませる。
だいたい生後6ヶ月くらい。
うちの子犬たちは、7月19日におこなった。
オス犬は日帰り入院、メス犬は1泊入院が必要。
手術が終わってから10日くらいで抜糸。

手術の代金は、動物病院によっても違うし、犬のサイズによっても違うらしい。
うちの中型犬たちの場合、
雄犬の去勢手術:30,000円
雌犬の避妊手術:40,000円
だった。
抜糸には、再診料と処置料で1,000円別途かかった。

避妊去勢手術は麻酔をするので、この機会にマイクロチップを埋めてもらった。
マイクロチップの費用は、1頭3,500円。

個別の医療費

野犬の子犬を迎えた場合は、通常と違い診察や虫下しの処方が必要となることがある。
うちの子犬たちは、最初に1個600円の駆虫薬を飲ませた(4頭で2,400円)。
初診料は動物病院によって異なるけど、うちの主治医さんは800円(4頭で3,200円)。
子犬を4頭保護して最初の動物病院でかかった費用がこれだけ(合計5,600円 税抜)。

犬が健康であれば以上の費用で済むけど、うちの子犬たちは母犬が野犬で栄養状態が悪かったためか、皮膚がとても弱かった。
突然皮膚の状態が悪化したりして、動物病院の常連に。
ステロイド注射をしてもらったり、外用薬を処方してもらったり、皮膚に関わることでおよそ23,000円の医療費がかかった(4頭で)。
現在は、あんなに状態が悪かったのが嘘のようによくなり、お財布にも優しいし、なにより痒がるのはとてもかわいそうだったのでよかった(自分もアトピーだし、歴代の犬たちも皮膚病で苦しんだ子がいたので、つらさはよくわかる)。

母犬のハンナは、野犬の性質が強く6ヶ月経とうとする今もまったく人慣れしていない。
暴れて脱糞しまくるので、動物病院にも1回連れて行っただけ(でも噛もうとしたりは一切しない)。
人が怖いと覚えてしまっても、避妊手術とフィラリア検査等はもう待つことができないので、来月頭にでも連れて行く。
これから、避妊手術やワクチンやいろいろな費用がかかる。

ドッグフードや犬グッズの費用

僕たちはなんの準備もなく、殺処分が差し迫った母子犬を保護するため急行した。
ケージもフードもペットシートもなにもないところに犬が5頭きた。
ケージを買い、バリケンを買い、ペットシートを大量買いし、首輪やハーネス・リードを買った。
バリケンは15,000円くらい。
ケージは5,000円〜15,000円くらいのものを2つ。
ペットシーツとクリーナー(除菌消臭スプレー)は今でも大量消費するので大量買い。
ドッグフードはできればカリカリだけにしてほしいのに、食べなかったりおなかを壊したりでウェットフード(高い!)もあげている。

首輪は、子犬たちが小さいときに4個かった。たしか1個1,500円くらい。
大きくなって買い直して、茶色い子がほかの子の首輪をかみちぎるので、もう同じ首輪を4回買った。
最低限必要なものは、

・首輪
・ハーネス(胴輪)
・リード2本(ダブルリードのため)
・サークル(ケージ)
・バリケンあるいはクレート(動物病院等に連れて行くため)
・トイレ

デザイン等こだわらなければ、全部で1〜2万円くらいでそろうと思う。

うちの子犬たちにあげているフードは、

・ロイヤルカナン ミディアムパピー ドライ
・ロイヤルカナン 犬用 消化器サポート(高繊維) ドライ(お腹がゆるい時用)
・ヒルズのサイエンス・ダイエット パピー (ウェット)

離乳期は
・ワンラック (ONE LAC) ドッグミルク
をあげていた。

費用は、
・「ミディアムパピー ドライ 4kg」が安いネットショップで、4,500円くらい
・「ヒルズのサイエンス・ダイエット パピー 370g×12缶」が、2,000円くらい
・「ワンラック (ONE LAC) ドッグミルク 270g」が1缶で、1,500円くらい


メインのドライフードだけをあげるとすると、17kgの子犬は1頭1日280グラムが標準給餌量なので、約14日で4kg消費する。
1頭で食費が月1万円くらい。
ペットシーツとクリーナーは、おそらく全部(現在3頭)で月5,000円から10,000円くらいだと思う。

ストック常に山積み
贅沢なおくちはビーフがお好き

まとめ

動物を飼うということは、お金がかかる。
我が家が保護犬5頭を迎えてから6ヶ月間でかかった費用は、医療費がおよそ22万円(途中で2頭里子に出なかったらもっといっている)。
食費や消耗品費は毎月数万円(平均5万円くらい)。
ケージ等必要なものを揃えるのに数万円。

うちの家計も決して楽なわけではなく、人間の食費を削ったりもしている。

この子たちは、毎日うんちをするし、たまにウンチを食べたりサークル内をウンチまみれにするし、お散歩も大変だし、母犬は顔も合わせてくれないし、ご飯の好き嫌いは激しいし、うるさいし、壁やものを破壊するし、トレイ掃除はきりがない。
それでも、野犬を保護し我が家に迎えたことを、後悔したことは一度もない。
妻も僕も。

この騒がしくて、お金も手間もとってもかかる新しい家族を、我が家に迎えることができて、僕たちのところにきてくれて、本当によかった。

たった5頭の犬を迎えただけで、こんなに費用がかかり、とっても大変だった。
保健所から引き出しをおこなったり、最前線で頑張っておられるボランティアさんには、本当に頭が下がる。
うちの母子5頭を引き出してくれた山口県のボランティアさんも、本業の仕事をしながらボランティア活動をするだけではなく、寝る間を惜しんでアルバイトをして、なんとか活動費を捻出されている。
直接自分で保護ができなくても、寄付という形でお手伝いもできる。
最前線のボランティアさんに、もっと寄付やお手伝いをしやすくなるような仕組みを、考えていきたい。

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